家や土地を売ろうと思ったとき、最初に気になるのは「いくらで売れるのか」ということではないでしょうか。
不動産会社に査定を依頼すると、価格の目安とあわせて、売却の進め方や「媒介契約」について説明を受けます。聞き慣れない言葉もありますが、一つずつ整理すれば難しくありません。
帯広・十勝で不動産の売却を考え始めた方に向けて、査定から売却の依頼までに知っておきたいことをまとめました。
1. 査定は「売れそうな価格の目安」を知ること
不動産の査定は、周辺の取引事例や土地・建物の状態などをもとに、売却できそうな価格を考えるものです。
同じ地域で、土地の広さや築年数が近くても、道路との関係、建物の手入れ、駐車のしやすさなどによって評価は変わります。
帯広・十勝の住宅では、窓や断熱、暖房・給湯設備、駐車場や雪置き場なども、物件の特徴を伝えるうえで確認しておきたいポイントです。
査定価格は、その金額での売却を保証するものではありません。
実際の売却価格は、買いたい方の希望や市場の動き、販売期間などによって変わります。
「いくらと査定されたか」と一緒に、「なぜその価格なのか」を聞くことが大切です。
2. 査定価格・売出価格・成約価格は、それぞれ違う
売却の相談では、似た言葉がいくつか出てきます。まずは次の3つを押さえておきましょう。
売却で使う3つの価格
| 言葉 |
わかりやすくいうと |
| 査定価格 |
不動産会社が考える、売却できそうな価格の目安 |
| 売出価格 | 広告などに掲載して、購入希望者を募集する価格 |
| 成約価格 |
買主と合意し、実際に売買契約を結ぶ価格 |
売出価格は、査定の根拠に加えて、売主の希望や売却時期を踏まえて相談して決めます。
「時間をかけても希望価格を目指したい」「住み替えに合わせて売却したい」では、販売の進め方も変わります。
高めの価格から始める場合も、問い合わせが少なかったときに、いつ、何を見直すかまで考えておくと安心です。
また、売れた金額が、そのまま手元に残るわけではありません。仲介手数料などの費用や住宅ローンの返済も含めて、売却後の見通しを確認しましょう。
3. 査定額の高さだけでなく、説明と販売の進め方を見る
複数の不動産会社に相談した際、査定価格に違いが出ることがあります。参考にする事例や、想定する販売期間などが異なるためです。
金額だけを並べて判断せず、次のようなことを聞いてみましょう。
- どのような取引事例を参考にしたのか
- 物件のどの部分を評価しているのか
- 売却に向けて確認・整理した方がよいことは何か
- どのような広告や紹介方法を考えているのか
- 反響が少ない場合は、どのように見直すのか
資料を中心に目安を出す「机上査定」と、現地を見て確認する「訪問査定」では、把握できる情報も異なります。本格的に売却を進める際は、建物の状態や設備、修繕履歴なども確認してもらいましょう。
売却を任せる相手として、質問にわかりやすく答えてくれるか、希望と現実の両方を説明してくれるかも大切な判断材料です。
4. 媒介契約は「売却のお手伝いを依頼する契約」
「媒介契約」は、不動産会社に買主探しや条件調整などを依頼するための契約です。
買主と結ぶ「売買契約」とは別のものです。媒介契約を結んだ段階で、売却先や最終的な売却価格が決まるわけではありません。
依頼する業務、契約期間、仲介手数料などを確認し、どのように売却を進めるかを整理します。
主な契約の種類は、次の3つです。
表が画面に収まらない場合は、横にスクロールしてご覧ください。
※専任媒介でも、直接契約する場合の通知や、それまでの業務に要した費用など、契約上の取り扱いを確認してください。一般媒介でも、報告や情報共有について会社と取り決めることはできます。
どの契約を選ぶかは売主が決めます。違いを理解したうえで、ご自身に合う進め方を選びましょう。
5. 専任媒介は、相談窓口を一本化して進めたい方に
初めての売却では、価格の相談、内見の日程、購入希望者からの質問など、その都度判断することが出てきます。
専任媒介では、こうした連絡や相談の窓口を1社にまとめられます。
例えば、次のような方には検討しやすい方法です。
- 複数の会社との連絡や日程調整を減らしたい
- 問い合わせや内見の状況を、まとめて把握したい
- 価格や販売方法を、同じ担当者と継続して相談したい
- 仕事や遠方での生活と両立しながら売却を進めたい
一般媒介には、複数社へ直接依頼できる良さがあります。一方で、各社への情報の共有や、条件を変更したときの連絡など、売主側で整理する場面も増えます。
「いろいろな会社と個別にやり取りするより、相談相手を決めて進めたい」という方には、専任媒介が合いやすいでしょう。
ちえんでは、売却の窓口を一本化し、状況を確認しながら進めたい方に、専任媒介という依頼方法をご案内しています。価格だけでなく、売却時期や引渡しのご希望もあわせてご相談ください。
6. 1社に任せても、買主探しがその会社だけに限られるわけではない
「専任媒介にすると、その会社のお客さんにしか紹介してもらえないのでは?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
専任媒介には、物件情報を「レインズ」という不動産会社間の情報共有システムへ登録する義務があります。登録された情報をもとに、ほかの不動産会社が購入希望者を紹介することもできます。
つまり、売主の相談窓口を1社にまとめながら、ほかの会社を通じた購入希望者にもつなげられる仕組みです。
依頼する際は、レインズへの登録に加えて、ホームページなどへの掲載や、ほかの会社からの紹介への対応も確認しておきましょう。
なお、レインズへの登録と、一般の方が見る不動産サイトへの広告掲載は別です。「どこに、どのように掲載するか」は、販売方針として相談します。
7. 契約期間と報告内容を確認し、任せたあとも一緒に考える
専任媒介の契約期間は、3か月以内で相談して決めます。更新には売主の申し出が必要で、自動的に続くものではありません。
依頼したあとは、定期的な報告をもとに、販売の状況を確認していきましょう。
- 問い合わせや内見は、どのくらいあったか
- 購入を検討した方は、どこを評価していたか
- 見送りになった場合、どのような理由があったか
- 写真や説明、内見の準備などで改善できることはあるか
- 価格や引渡し条件を見直す必要はあるか
すぐに反響が出ないからといって、価格だけが原因とは限りません。物件の伝え方や販売時期なども含めて相談することが大切です。
仲介手数料の金額・支払時期、特別に依頼する広告などの費用、途中で売却を取りやめる場合の扱いも、契約前に確認しておきましょう。
契約前の確認メモ
- □ 査定価格の根拠を説明してもらった
- □ 希望する売却時期と価格を伝えた
- □ 売出価格と、販売状況を見直す目安を相談した
- □ 媒介契約の違いを理解して選んだ
- □ 広告・紹介方法と、報告の頻度・方法を確認した
- □ 契約期間、更新、途中終了の扱いを確認した
- □ 仲介手数料や、そのほかに必要な費用を確認した
よくある質問
査定を受けたら、必ず売らなければいけませんか?
査定を受けることと、実際に売却を依頼することは別です。「まずは価格の目安を知りたい」「家族と相談してから決めたい」など、今の段階を伝えて相談しましょう。
一番高い査定を出した会社に任せるのがよいですか?
査定価格だけでは判断できません。その価格の根拠や、販売の進め方、反響が少ない場合の対応まで聞いて比較することが大切です。
専任媒介と専属専任媒介は同じですか?
どちらも依頼先は1社ですが、自分で見つけた買主と直接契約できるか、報告の頻度などが異なります。この記事で、窓口を一本化する方法としてご案内しているのは「専任媒介」です。
専任媒介なら、必ず早く、高く売れますか?
契約の種類だけで売却結果が決まるわけではありません。専任媒介の良さは、相談と情報共有の窓口をまとめ、販売状況を確認しながら進めやすいことです。
参考情報
参考情報の確認:2026年10月。契約期間・業務内容・費用などは、契約前に書面で確認してください。査定価格や媒介契約の種類は、売却価格・時期を保証するものではありません。